18年前、有機栽培された野菜を原素分析(原子蛍光分析法)で含まれるミネラル分を計測した時、かなりの野菜でミネラル分が不足している驚愕の事実が判明しました。
その時から「健康な野菜=腐らない野菜」作りを目標に取り組んできました。(腐らない野菜とは、日にちが経って菌やバクテリアによってカビが生えたり腐敗していくことなく、ただ水分が失われ枯れていったり、時間をかけて糖熟して柔らかく甘くなる野菜を意味します。)
農業資材・肥料・栽培方法などを徹底的に見直し、農業顧問を迎え、定期的なパートナー生産者の農業指導に取り組むことを通じて、現在は「健康な農産物」を収穫・販売することができてきています。
サンヨネの健康な野菜、一般的には市場価格が高く販売されがちなレベルの品質を持つ野菜は、なぜ一般的な野菜と比較してもそれほど価格が変わらないで販売できるのか、それは以下の理由から可能となっている。
- 生産者と直接お取り引きをすることにより、余計なマージンなどを除いていること。これは、サンヨネの創業時からの理念、生産者と相対して取引を行うという企業姿勢から
- サンヨネと生産者がお互いに情報交換を密にすることにより、天候の変化や自然災害に強い作物を栽培することで、安定した収穫を維持すること、つまり収量が安定してくると、生産者も収入が安定してくるから
このように、私は生産者との「協働」ということに、強い思いと行動力で取り組んできましたが、そのきっかけは40年ほど前にさかのぼります。
それは、当時訪れた北海道の地でのことでした。当時の農家さんの収入の低さに愕然としたことから、
- 野菜を栽培して本州に出荷していく農業にしていこう
- 革新的に生産性・効率性を上げる資材や技術を駆使する農業にしていこう
- 他の産業と並ぶくらい所得の高い農業にしていこう
私は常日頃から「農家さんの所得はサラリーマンの3倍にならなくてはいけない」と言います。それは、農業という仕事の特性上、夫婦と家族もう一人で取り組む仕事だから、そして不慮の自然災害などの影響なども考えると、単純に1人分の所得ではなく、3人分の所得を得ることができる産業にする必要があるからです。
その時の思いから約40年、ようやく実現しつつあります。